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Fujitsu

October 31, 2017

富士通研究所がIoT時代のビッグデータのニーズに対応したソフトウェア定義型SSDの設計にWind River Simicsを採用

Ross Dickson
投稿者:Ross Dickson

IoTが進化し、かつてない量のデータが生成されるに伴い、企業はビッグデータアナリティクスに対応できる高速処理テクノロジを求めています。このような業界のニーズに応えるため、株式会社富士通研究所(以下、富士通研究所)は、並列処理により標準的なソリッドステートドライブ(SSD)の3倍の速度を実現するソフトウェア定義型SSDを開発しました。

富士通研究所のソフトウェア定義型SSDでは、ソフトウェアレイヤにフラッシュ変換レイヤ(FTL)が備えられているため、ソフトウェアが直接NANDフラッシュメモリにアクセスすることができます。ワークロードに応じて、NANDフラッシュメモリへのデータ配置やアクセスパターンを最適化することでパフォーマンスを最大化し、その高速性を活かして主記憶の拡張として使用することができます。

多くの革新的テクノロジと同様、このシステムの設計にも課題がありました。富士通研究所がハードウェアを試作する場合、通常はハードウェアを構築してからオペレーションをテストし、システム全体のパフォーマンスを評価します。今回のソフトウェア定義型SSDの試作では、システム性能を最大化するためにワークロードに応じてハードウェアの設計パラメータを最適化する必要があり、ハードウェア構築前にソフトウェアと協調したシステム性能を見積もる必要がありました。

富士通研究所が辿り着いた答えは、Wind River Simicsでした。Simicsでは仮想システムでシナリオの設計やテストを行うため、物理ハードウェアでは単純に不可能な新しい開発テクニックを採用することができます。たとえば、今回の設計では、コストを管理しつつパフォーマンスを最適化するため、システムに搭載するべき最適なチャネル数とチップ数を判断しなければなりませんでした。Simicsを使用して、仮想ハードウェア上でワークロードをシミュレーションすることで、チャネルとチップをさまざまな数の配分でテストし、それぞれの実行速度を評価することができたため、自信を持って最適な配分を判断できました。富士通研究所はまた、Simicsの豊富なデバッグ機能により、実ハードウェアでの評価をする前にソフトウェアをデバッグし、性能ボトルネック箇所や最適化が可能な部分を正確に見つけられる点も大きく評価しています。Simicsは、富士通研究所の設計、開発、そしてテストプロセスの極めて重要な部分に革命をもたらしました。

富士通研究所は、ソフトウェア定義型SSDを完成させたのち、実際のハードウェアでも最も効果的なチャネルとチップ数の配分を検証しました。その結果は、Simicsのシミュレーションが正しいことを証明していました。こうしたSimicsの証明された結果やデータインサイトから、富士通研究所はSimicsのようなシミュレータの重要性を理解し、将来のプロジェクトでの採用も検討しています。今後も富士通研究所との提携を続け、現代の社会問題や技術的課題を解決できる最先端テクノロジを開発するという同社のミッションをサポートしていきたいと思います。

Simicsの詳細については、こちらをご覧ください。
https://www.windriver.com/japan/products/simics/